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媒介契約の種類や違いとは?不動産売却の選び方も解説

不動産売却

毛受 拓哉

筆者 毛受 拓哉

不動産キャリア10年

不動産の売却を検討している方にとって、「媒介契約」は初めて耳にする方も多い言葉かもしれません。実は、この媒介契約には三つの種類があり、それぞれに内容や特徴が大きく異なります。間違った選択をしてしまうと、損をしてしまったり、希望通りに売却が進まなかったりすることもあります。この記事では「媒介契約の種類と違い」について分かりやすく解説します。契約で失敗しないためにも、ぜひ最後までご覧ください。

:媒介契約とは何か、基本的概要紹介

媒介契約とは、不動産の売却を依頼する際に、売主(所有者)と不動産会社との間で交わされる契約です。宅地建物取引業法第34条の2により、不動産会社が仲介業務を行う際には、媒介契約を締結することが義務づけられています。この契約によって、売主と不動産会社の責任や役割が明確になり、安心・円滑な取引が可能となります。

媒介契約は、売主と不動産会社の間に明確な関係を構築することで、双方の負担を軽減し、安全に取引を進めるための法的基盤となります。特に、売却活動の範囲や報告義務、情報登録の時期などのルールが設定されるため、売主は進捗状況を把握しやすく、不動産会社は責任をもって業務に取り組むことが可能です。

媒介契約には、法的な枠組みに基づき、以下の三種類があります:一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約。それぞれ、契約できる不動産会社の数、自己発見取引の可否、レインズへの登録義務や報告義務の有無・頻度に違いがあります。次節では、この三種類の契約の全体像をご紹介します。

媒介契約の種類 依頼できる会社数 自己発見取引
一般媒介契約 複数社可 可能
専任媒介契約 1社のみ 可能
専属専任媒介契約 1社のみ 不可

それぞれの媒介契約の違いを比較

不動産売却において、媒介契約には「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の三種類があり、それぞれ特徴が異なります。以下の表で違いを整理します。

媒介契約の種類一般媒介契約専任媒介契約専属専任媒介契約
依頼できる不動産会社複数社可能(制限なし)一社のみ一社のみ
自己発見取引(売主自身が買主を見つける)可能可能不可能
レインズへの登録義務なしあり(契約後7日以内)あり(契約後5日以内)
販売状況報告義務なしあり(14日に1回以上)あり(7日に1回以上)

(上記の内容は、不動産取引について広く信頼されている不動産業界の仕組みに基づいています)

一般媒介契約は、複数社に依頼でき、売主自身で買主を見つけることも認められており、レインズへの登録や定期報告の義務もありません。

専任媒介契約では、依頼できるのは一社のみですが、売主自身が買主を見つけた場合の取引は可能です。また、契約締結から7日以内にレインズへの登録が必要で、販売状況については14日に一回以上の頻度で報告する義務があります。

専属専任媒介契約は、一社限定で依頼し、売主による買主の発見はできません。さらに、契約後5日以内にレインズへの登録が必要となり、販売状況の報告義務は7日に一回以上と、もっとも制約の多い契約形態です。

各媒介契約のメリット・デメリット

まず、一般媒介契約(複数の不動産会社に依頼可能・レインズ登録や報告義務なし)についてですが、そのメリットは自由度が高く、複数の会社間で競争が生まれるため積極的な売却活動を期待できる点です。一方で、不動産会社側に確実な報酬が見込めないため、対応が手薄になったり、販売活動や進捗把握が難しくなる傾向もあります 。

次に専任媒介契約(1社依頼・自己発見取引可・レインズ登録義務あり・2週間に1回以上報告義務あり)のメリットとしては、不動産会社が定期的に販売状況を報告してくれるため活動状況を把握しやすく、かつ売主による自己発見取引ができる自由さもあります 。ただし、契約先の力量に成果が左右されやすく、一社依存となる点はデメリットといえます 。

最後に専属専任媒介契約(1社独占・自己発見取引不可・レインズ登録義務あり・1週間に1回以上報告義務あり)では、最も手厚いサポートと迅速な対応を受けやすいのが大きなメリットで、販売活動報告頻度も高く安心感があります 。しかし、自己発見取引ができず、不動産会社に仲介を一任する形になるため、仲介手数料の負担が避けられないうえ、不動産会社の力量に依存してしまう点がデメリットです 。

以下に、メリット・デメリットを整理した表を示します。

媒介契約の種類メリットデメリット
一般媒介契約・自由度が高い
・複数社の間で競争させられる
・対応が手薄になりがち
・進捗把握が難しい
専任媒介契約・報告や登録義務で活動状況を把握しやすい
・自己発見取引が可能
・一社依存になりやすい
・会社の力量によって成果が左右される
専属専任媒介契約・手厚く迅速なサポート
・報告頻度が高く安心
・自己発見取引不可
・手数料負担が避けられない
・会社依存のリスク大

④ターゲットの状況別:どの契約が適しているか

売却を検討されている方それぞれの事情によって、最適な媒介契約の選び方は変わります。以下に3つの典型的な状況と、それぞれに向く契約をご紹介します。

売主の状況適した契約の種類理由
自分で買い主を探したい、複数社に依頼して幅広く進めたい 一般媒介契約 複数の不動産会社に同時依頼でき、売主自身で買い主を見つける自己発見取引も可能です。業者間での競争により、より広く情報が拡散される可能性があります。
活動の進捗を把握しながら、自分も買い主探しに関わりたい 専任媒介契約 1社に依頼することで窓口が一本化され、2週間に1回以上の報告と7営業日以内のレインズ登録が義務付けられているため、対応の見通しが立てやすく、自らの販売活動も可能です。
とにかく早く売りたい、すべてを任せてスムーズに進めたい 専属専任媒介契約 1社に専任することで、5営業日以内のレインズ登録と週1回以上の報告義務があり、迅速かつ手厚いサポートが期待できます。ただし、売主自身で買い主を見つけた場合でも、不動産会社を通さなければならない点には注意が必要です。

それぞれの契約には、売主の希望や事情に応じた特長があります。ご自身の売却スタイルやスケジュール感に合った媒介契約の選択が、安心で円滑な売却の第一歩になります。

まとめ

媒介契約は、不動産売却を進めるうえで欠かせない大切な契約です。契約には「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の三つがあり、それぞれに特徴や向き不向きがあります。複数社に依頼したい方、進捗をしっかり把握したい方、手厚いサポートを希望する方など、ご自身のご希望や状況に合わせて最適な契約を選ぶことが大切です。ご不明な点があれば、ぜひお気軽にご相談ください。不動産売却の第一歩として、正しい知識を身につけましょう。

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